京都市内中心部、中京区・下京区の地下鉄烏丸線徒歩10分圏内は分譲マンションが多い地域です。ここ数年でさらに多くのマンションが供給されました。

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しかし、価格は高騰しており一般的なサラリーマンでは手が届かないくらい高くなっています。

2LDK60㎡前後で4000万~6000万、3LDK70~90㎡だと5000万~8000万が中心価格帯です。新築や築浅の広い区画の部屋だと1億円以上するところも珍しくなくなってきました。


◆京都市内中心部のマンション価格が高い理由
▼マンション供給初期
平成の半ばぐらいから京都市内中心部は事業再編や時代の流れからオフィスビルや事業所の撤退が相次いぎ、まとまった土地が多く供給されました。そこにグレードの高いマンションが多く建てられるようになりました。


▼ホテル事業者の到来
さらに数年前、京都に外国人観光客が爆増した事によりホテル事業者が京都市内中心部の便利な場所にホテルを続々と建て始めました。

活況時のホテルの収益率は【一般的な不動産賃貸事業】や【分譲マンション事業】よりもかなり高い為、他業種がついてこられないぐらい高い値段で土地を仕入れる事ができます。

こうして、いい場所はどんどん高値でホテル事業者に買われて行った為に京都市内中心部だけ土地の価格がどんどん上がりました。また、価格について行けない為に分譲マンション事業者は京都市内中心部で仕入れできない状態が続きました。

▼ホテル事業の活況とマンション価格への影響
土地の価格が上がった事と供給が薄くなった事により、京都市内中心部の元々あった分譲マンションの価格も急激に上がりました。

その流れを受けて、その時点で既に建築が始まっていた新築分譲マンションが超高級路線にシフトしていき、バブル絶頂期を超える新築分譲価格まで足を踏み入れる事になりました。

▼調整期が来ると思いきや
新型コロナウィルスの蔓延により、観光客は遠のきホテルの建築計画もどんどん消えていきました。しかし、不動産価格はわずかに何割か下がっただけで底固い状態が続いています。

しかも、2021年12月現在もうコロナ終息後を見越して商業地の仕入れに動き出している事業者もいますので待っていても土地の価格が大きく下がる事はないのではないかなと思います。(市内中心部の商業地に限る)

そうなると分譲マンション価格も土地の価格に大きく影響を受けますので高いまま続く可能性が高いと思います。





◆誰が買っているのか
・京都以外の人がかなり多いようです。他府県のお金持ちの移住やセカンドハウス需要が大きいようで、一部は外国人のセカンドハウス需要もあるようです。

・次に京都の富裕層の高齢者です。郊外の一軒家に住んでいた方が家を売ったお金で便利な街中に引っ越してくるという流れも多いようです。

・こうしてまとまったお金があるために住宅ローンが関係ない人々や、東京などのもっと不動産が高いエリアに住む人たちの移転先として成立しているために京都市内中心部のマンションは非常に高額なまま推移しているのだと思います。